2012-10-26のニュース

『僕の妹は漢字が読める 4~5』かじいたかし(ホビージャパン)読了

本シリーズ第一作は強烈なインパクトでラノベ界の話題をかっさらった。

が、当然ながら2巻、3巻と続けばインパクトは薄れる。

そうすると浮上してくるのはエキセントリックな設定の下にある意外と地味な(というか生真面目なというか)展開。よくあるラノベシリーズとしてこの調子でだらだら続くのか……。そう思っていた時期が俺にもありました。

なんと本シリーズは5冊ですっぱり完結。そして通して見てみると、驚くほどストーリィに一貫性がある。最初から計画されて書かれたものであることが歴然。実は時間テーマものだったという。

まあ時間テーマものとして素晴らしい出来! というわけではないけれど、行き当たりばったりで人気が出たら……的なものよりよほど好感が持てる。

あえて薦めることはないが、本を読むのが速い人なら、そのインパクトを体験してみるという意味も含めて読んでみてもいいかもしれない。

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『筋肉の神マッスル 1~2』佐藤ケイ(アスキー・メディアワークス)読了

タイトルといいコンセプトといい、キャッチー。

しかし、惜しむらくは内容があまりにもマニアックさに欠けていること。「筋肉」と「おっぱい」が二本柱だが、そのいずれもマニアックさの欠片も感じられない。

少なくとも筋肉に関して、筆者には知識があるようなんだから、もっともっと変態的なほど筋肉を押せばよかったのに。……まあ商業的な判断から見送られた可能性はあるわな(笑)。

ストーリィ展開は標準的なラノベレヴェルで特筆すべき点はなし。ただ、艶乃神(これ、アデノシンって読むんだぜ?(笑))のキャラはかわいい。

まあ次巻以降はもっと筋肉をってとこだな。

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『萌えよ!戦車学校』『萌えよ!戦車学校 II型』田村尚也、野上武志(イカロス出版)読了

ひょんなことから入手したので読んでみた。

続刊もあるようだけど、2巻まででは、戦車の一般知識、それにおおむね第二次大戦までの戦車の歴史と戦術概略が書かれていた。

特に2巻になってからは、歴史的な戦車の個別のプロフィール的なものも多かったが、このあたりあまり興味が無いので退屈だった。現代の兵器についてなら興味はあるんだけど……。

まあ個人的にあまり進んで触れていくことのない分野の話なのでそれなりにはおもしろかった(いや、傾斜装甲とか避弾径始とかAPFSDSとか爆発反応装甲とかは知ってるよ、さすがに)。

続きを手に入れられたら読んでみたいが、まあ……ムリかな。

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『新世界より』貴志祐介(講談社)読了

物語の語り口は実に心地よく、幼年期・少年期・青年期の心の動きが繊細に表現されており好感が持てた(みんなちょっと賢すぎるきらいはあるけど)。

が、本書の世界観自体は吐き気を催すほどグロテスク。さらに、一歩離れて眺めると、そのグロテスクさを冷笑するかのように書いているようにも見える。(少なくとも世界観のグロテスクさは)もちろん作者の意図したところなんだろうけど、個人的にはあまり相容れないし、何度も読み返そうという気がしない(今のところ……)。

というか、本書の設定にはツッコむところも多いはずで、超能力の抑制にはその方法しかなかったのかという根本的なところからしてすでに疑義を呈することは簡単なんだけど、その気力すら失せてしまう。

あまり気持ちいいものではないけれど、爽やかさとグロテスクさが奇妙に入り混じった不思議な感覚は、一度味わってみても損はないんじゃなかろうか。

http://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%82%88%E3%82%8A-%E4%B8%8A-%E8%B2%B4%E5%BF%97-%E7%A5%90%E4%BB%8B/dp/4062143232

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『なれる!SE〈6〉楽々実践?サイドビジネス』夏海公司(アスキーメディアワークス)読了

短篇集。

1冊通じて技術話をメインにすえなくていい分、技術に関わるところではディープな話があった。つーか、Cisco関連では相当自分の技術が錆びついてる(忘れてる)ことを実感。やっぱ触ってないとこうなるよなあ……。と同時にまたネットワークを触りたい欲望もふつふつと。

それはともかく、ストーリィとしては「楽々実践?サイドビジネス」「今すぐ始める?検証作業」あたりは身につまされる話(笑)。そういうことってあるよね(笑)。また、キャラも確立してるのでキャラものとしても楽しめる。……アニメ化が近づいてる気がするなあ。

http://www.amazon.co.jp/%E3%81%AA%E3%82%8C%E3%82%8B-SE%E3%80%886%E3%80%89%E6%A5%BD%E3%80%85%E5%AE%9F%E8%B7%B5-%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9-%E9%9B%BB%E6%92%83%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%A4%8F%E6%B5%B7/dp/4048863509

『憑物語』西尾維新(講談社)読了

ちょっと今回の言葉遊びは苦痛だった。これホントにおもしろいと思ってるのかな、作者は?

ストーリィ展開も本書では静かなもの。いちおーラストに続く前振りということだろうが、終わる終わる詐欺も激しいのでこのあたりもなんとも。

http://www.amazon.co.jp/%E6%86%91%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E8%A5%BF%E5%B0%BE-%E7%B6%AD%E6%96%B0/dp/4062838125

『織田信奈の野望 9』春日みかげ(ソフトバンククリエイティブ)読了

いろいろあったけど、よかったね、よかったね、といういつもの展開。

これからどうなるんだろうね。史実を超えた超展開に持ってく可能性も大きいと思うけど、もしかするとそっちのほうがおもしろいかもしれない。

だいぶ惰性で読むレヴェルになってきた。

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『登山技術全書② 縦走登山』山田哲哉(山と渓谷社)読了

この本で一般的に言われる「登山」のガイドブックといったところ。ひと通りの内容を網羅しているところはよいと思うが、内容的に若干の古さを感じるところもある。

古さは少々気になるけど、最初に読む1冊としてはいいんじゃないだろうか。

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『ベン・トー 9 おかずたっぷり! 具だくさん! 香り豊かな欧風カレー弁当すぺしゃる305円』アサウラ(集英社)読了

茉莉花のヒロイン化が激しいこの巻。個人的にはこのままメインヒロインとなってしまってもいい気もする(いや、俺は断然白梅様派だけど(笑))。

HP部の過去が少しずつ明らかになってきたところも興味深い。いずれ仙と佐藤が対峙することがあるかもと匂わせるところもあり、非常に楽しみだ。

あとは弁当の描写にはいつもながら力が入っている。夜に読むと辛い(笑)。

そして最後はセガネタ。メガドラのコントローラーが大きかったのは、開発者2人が180cmを超える長身だったから、という裏話には昭和の薫りを感じて大いに笑わせてもらった。

ここまで来ても、コンセプトと内容の違いに違和感を拭い切れない本シリーズだけど、ラノベとしてのクウォリティは高いよな。

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