2012-07-31のニュース

2012-07-28のニュース

『レトロゲームマスター渋沢 〈1〉〈2〉〈3〉』周防ツカサ(アスキーメディアワークス)読了

ラノベの年齢層も上がってきてるようだし、おっさんターゲットのレトロゲーム(FCメイン)テーマというコンセプトは悪くないと思うが、いかんせん完成度が低い。

少しだけリストアップしてみよう。

  • ストーリィは最近のラノベによくあるぶつ切りタイプ(『はがない』みたいなヤツ)で脈絡がない。
  • 主人公が性格破綻。たとえば委員長への態度にも問題があるし、他のクラスメイトの委員長への態度について内心で思っていることも嫌な気持ちになる。
  • レトロゲーがほぼ伏せ字。正々堂々勝負してほしかった。
  • レトロゲーにマニアックさが足りない。俺でもだいたい判るレヴェル。

もう少し練られてればねえ。



レトロゲームマスター渋沢3 (電撃文庫)

  • 著者/訳者:周防ツカサ
  • 出版社:アスキー・メディアワークス( 2012-05-10 )
  • 文庫:280 ページ
  • ISBN-10 : 4048865536
  • ISBN-13 : 9784048865531

2012-07-27のニュース

映画『メリダとおそろしの森』鑑賞

『おおかみこどもの雨と雪』との比較、という意味合いもあって見に行った。

ストーリィは個を重視するメリダと公を重視する王妃の相克を主軸として進む。これまたいつものように、どこの世界でも通じる普遍的なテーマを持ってきて誰にとっても興味深く見ることができる。

でもって結論としては、メリダは自分のことばかりじゃなくて王国のことも考えなくっちゃといい、王妃は伝統の軛を破ることも必要だと歩み寄る。

まあそれはいいでしょ。落とし所として無難に収めるにはそんな感じになるだろうし。問題は、このストーリィの見どころが、当然それぞれの主張がどのように昇華されるかってところのはずなのに、1番肝心なその過程が弱いこと。

描写がないわけではないんだよ。たとえばメリダは自分が花婿選びでほかの首長の顔に泥を塗ったことで戦争が起こりそうになったことを反省したとか、王妃は自然のなかで活き活きと振る舞うメリダを見て、自分がいかにメリダを枠にはめて苦しめてたかを感じたとか、まあ見て取れることはある。

けど、ここはテーマに直結する部分なんだからもっと力を入れて描いてほしかった。薄ぼんやりとした感じでどうもドラマ性に欠けて消化不良だった感が否めない。そのせいで分かり合えた感動もいまいち……。

まあアニメーションは、ピクサーならではの質の高さで楽しい部分も多かったから、見る価値なしとは言わないけど、ちょっと残念な出来だったかなあ。

2012-07-25のニュース

2012-07-24のニュース

『この中に1人、妹がいる! 〈4〉〈5〉〈5.5〉〈6〉〈7〉』田口一(メディアファクトリー)読了

のたくたと引っ張る展開が続くなか、6巻はいろいろと事態が急旋回してそれまでとは若干違う風味が漂ってた。

まあいずれにせよ早く引導を渡してしまったほうがいいんではないか。




この中に1人、妹がいる!6 (MF文庫J)

  • 著者/訳者:田口 一
  • 出版社:メディアファクトリー( 2012-03-22 )
  • 文庫:261 ページ
  • ISBN-10 : 4840145334
  • ISBN-13 : 9784840145336

この中に1人、妹がいる! 7 (MF文庫J)

  • 著者/訳者:田口 一
  • 出版社:メディアファクトリー( 2012-06-22 )
  • 文庫:261 ページ
  • ISBN-10 : 4840146012
  • ISBN-13 : 9784840146012

2012-07-23のニュース

『グスコーブドリの伝記』宮沢賢治(青空文庫)読了

斜に構えて見るなら、賢治の厨二病的な妄想(「そういう人に私はなりたい」あるいは「鬱屈した若者にありがちな愚劣な英雄願望」)を作品化したもの、ということができるかもしれない。

ただ、それが完全な陳腐に堕してしまわないのは、そこに真摯な想いがあるからではないか。

すなおに表現された「自らを犠牲にしても守りたいものがあるという想い」を(賛成であれ反対であれ)読者が受け止め、考えることにこそ本作品の意義はあるんだろう。

ちなみに序盤は豊かな表現が心躍らせてくれたが、中盤以降ストーリィが展開するにつれ、そういう部分は影を潜める。このあたりもある種強すぎる思いが筆致に現れた結果にも思えた。