どう旅2017(広島編)

2017年の『どう旅』は広島。かんたんにまとめておく。


8/4(金)


うだるような暑さの中、午前中出発。

旅のメインは広島だが、8/5に大山登山してから広島入りするため山陰方面へ。その途中、『おにあた』でも紹介された「十割そば処 山獲」に立ち寄る。評判の店なので、混雑を懸念していたが、開店直後に着いてみるとほかに客はなし。古民家風の建物は天井が高く、中に入ると涼しく気持ちがよい。大きく開け放たれた縁側近くの席に座っていると、目の前に広がる田舎の風景も相まって実にのんびりする。しばらく待っていると、まずは鹿・鶏・猪の炭火焼き三種盛が到着。

十割そば処 山獲 炭火焼き

さっそく焼いてみると、鹿の旨味がすごい(会計時にご主人に伺ったところ、この時期の鹿は栄養を蓄えていて美味で、夏は猪よりオススメとのこと)。ちょっと食べたことのないレヴェルの肉にうなっていると、蕎麦も到着。

十割そば処 山獲 蕎麦

こちらも蕎麦殻まで混ぜ込まれた見た目から判るとおりの香りの強さと食感には驚き。この蕎麦にはつゆより塩が合う。十分に堪能して店を出る。

その後はひたすら走り、夕方ごろ「米子ワシントンホテルプラザ」にチェックイン。

夕食については特に考えていなかったが、Webで探した結果、寿司にしようということで、回転寿司の「すし弁慶 道笑町店」に向かう。これが大当たり。価格帯としては「にぎり長次郎」より若干安めに位置すると思われるが、クウォリティとしては同等かそれ以上。ネタの味もサケで出汁をとったラーメンもすべて美味い。思わず食べ過ぎそうになるが、翌日、登山を控えているため14皿で自重し、3,740円。うーん、リーズナブル。近くにできてほしいと満足しながらホテルに帰り就寝。


8/5(土)


大山登山の日。登山口へはホテルから車で30分ほど。着いてみると、さすがに人気の山だけあって、登山口近くの駐車場は満車。大山情報館へ駐車し、登山開始。

台風が近づいているが、この日は好天。観光登山の山で夏休みでもあるので、子どもたち含め人もかなり多い。正直、登る山としてはおもしろみに欠けるが、装備もウルトラライト系で揃えたため、従来と比較し、かなり軽め(7~8kg程度か)で、足取りも軽く淡々と登っていき、午前中に山頂へ。

大山からの眺望

雲海や日本海を眺め、昼食を摂ってから行者谷別れルートで下山。途中大山から流れ出ている小川を渡渉したが、水がぬるくて少々ガッカリ。

下山後は「豪円湯院」にて汗を流す。380円にもかかわらず立派な施設でたいへんありがたい。間違いなく大山登山後の定番といえる。

さっぱりした後は、宿泊場所の「ホテルアクティブ!広島」に向かう。順調に走っていたが、広島市中心部に入ったところで、翌日のためガソリン給油しようとするもなかなかスタンドが見つけられず、かなりギリギリの状態に陥ったが、なんとか見つけられ給油。その後ホテルにチェックイン。

夕食は、事前にリサーチしていた「肉バルEG 袋町店」へ。予約していなかったが、なんとかカウンター2人を確保してもらい入店。オシャレなバルだが、それほど気取った感じがなく意外と敷居は低い。スタッフも若く活気があり、雰囲気は悪くない。キッチンのオペレイションも効率よく、混雑にも関わらず次々と注文した品が出てくる。味も標準以上で、看板商品の熟成肉のコストパフォーマンスも高い。満足して退店し、ホテルに戻って就寝。


8/6(日)


この日は、朝から呉の自衛隊艦艇一般公開に向かう。台風のため、自衛隊の広報が出払っており艦艇に乗艦はできず、桟橋からの見学。とはいえかなりの迫力。

護衛艦かが/呉の自衛隊艦艇一般公開

特に案内等はなく、自分で見たいところを見るというスタイルであちこち歩き回り、入ってはいけないところに入ろうとして注意されたりもしながら見学終了。

その後向かったのは「大和ミュージアム」。ミュージアムの中心には、シンボルとも言える10分の1戦艦大和。精巧さと迫力は見事。

10分の1戦艦大和/大和ミュージアム

ただ、このミュージアムは、戦艦大和についてよりも軍港としての呉の歴史や、日中戦争~太平洋戦争にかけての歴史などについてのほうが比重が高い。まあ進水後の大和の『活躍』を考えれば仕方ないことではあるが、ハイライト(……)である坊ノ岬沖海戦についてもさほど詳細がなかったのは個人的には残念だった。また、戦争の歴史において、ウソはつかないが、日本が悪いと受け止められるような表現を極力避ける、あるいは触れないという姿勢が徹底されているなという印象は受けた。まあそういうところなんだろう。

次に向かったのは「てつのくじら館」。無料の施設で特に期待していなかったが、実はここがダークホースだった。潜水艦と掃海を展示するというマニアックな施設ながら、そのマニアックさが実に楽しく興味深い。そして極めつけは、潜水艦あきしおの体験。実物の潜水艦を体感できるという貴重な経験。潜望鏡も覗けたんだが、レンズの高性能さがスゴい。意外だったのは艦内の大きさ。もっと狭いかと思っていたが、ずいぶん大きく感じた。見るものすべてがおもしろく、正直、個人的には「大和ミュージアム」よりオススメ。

そうこうしているうちに昼も回ったので、「呉ハイカラ食堂」にて昼食。名物のテッパンカレーは売り切れだったため、潜水艦カレーを食す。俺の好みからすると少々甘かった。

昼食を終え、さてこれからどうするかと思案。当初は翌日SUP~宮島観光~広島平和記念資料館という予定だったが、台風接近のため、SUPについては、ガイドさんと相談の上、翌日は中止し、可能であれば最終日8/8の午前に、という話になっており、予定を組み直す必要が出ていた。2人で検討の結果、今日中に宮島に行っておこうと決め、急遽向かう。

宮島口まで車を走らせ、駐車後フェリーに乗船し宮島に上陸。かなり遅めの時間になっているため、どんどん人が帰っていくので、なんとなく若干の焦りを感じながら「厳島神社」へ急ぐと、大鳥居が見えてくる。

厳島神社の大鳥居

ちょうど干潮で、大鳥居の根本まで歩ける。なかなか大きいなと見上げてから社殿へ向かう。小学生低学年のころ、訪れているはずだけどまったく記憶にない――と思っていたが、実際に入っていくとおぼろげながら見たことがあるようなないような……。まあ単にガイドブックやTVで見たのかもしれない。社殿に入っていくが、いかんせん潮が引いているもので、厳島神社らしさはあまりない。とはいえ立派なもの。

ひと通り見て回り、表参道商店街を通って帰る。もみまんの食べ歩きもしたいとか思っていたが、台風により徐々に強まる雨足と、閉店に近づく店の雰囲気でなんとなくゆっくりする気にもなれず帰路に。広島市内に予約しておいた「ホテル法華クラブ広島」にチェックイン。

ひと休み後、夕食へ。魚介系居酒屋の「人有喜 蔵」を第1候補にしていたが、電話してもつながらないので、直接店舗に向かう。が、住所地に店が見つからない。閉店したのかと首をひねりながら、第2候補としていた広島風お好み焼きの「みっちゃん総本店 八丁堀店」へ。が、こちらは予想していたとはいえ、なかなかの行列。あまり並ぶ気にもなれず、みちみち見かけた「餃子屋 龍」という餃子メインの居酒屋へ。居酒屋ならではの喧騒はあったが、リーズナブルでボリュームがあり、まずまず満腹することができた。ホテルに帰り就寝。


8/7(月)


早朝、広島を通過した台風の影響で、朝から強めの雨。とはいえ出かけられないほどではないと判断し、ホテルから徒歩すぐの「広島平和記念資料館」へ。台風のなか、かつ開館して30分という時間にもかかわらず多数の人で込み合う。

この場所には、小学生低学年のころ訪れているが、被爆直後の様子を現した等身大の人形をはじめ、いくつかの展示が今も鮮明に記憶に焼き付いている。今回、主に被爆者の遺品や被爆の惨状を示す写真や資料を展示している本館が改修工事中ということで、相対的に、個別的な被害よりも全体的な被害についての資料の比重が大きくなっており、直截的に胸に迫るところは若干少なく感じたが、それでもことばを失うには余りある。

こどものころ以来の訪問で、自分がどのような感想を持つことになるのかという点にも興味を持っていたが、その結果は一言で言うなら――隔世の感。それは資料館に訪れている多くの外国人、あるいは年配の方やこどもたちの態度。前回は、なんとも重苦しく皆が息をひそめるように、痛みをこらえるように館内を巡っていたように見受けられたが、今回は、なんというか、どこか遠い世界の出来事を見ているかのような人が多かった気がした。自分たちがこどものころには、当たり前のように周りに戦争体験者がいて、ある意味戦争が身近なものだったが、そういう人たちも次々と亡くなり、大戦のリアリティが遠のいたように感じた(上の世代はさらに違った感慨があると思う)。歳歳年年人同じからず、それは当然のことなんだけど、それでも感傷的な気分にもなる。

そんなことを考えながら結局少なくない時間を過ごし、資料館から外に出ると、晴れ間も見え始めている。「平和記念公園」を北へ進み、「国立広島原爆死没者追悼平和祈念館」に立ち寄った後、「原爆ドーム」へ。

原爆ドーム

遠巻きに眺めた記憶はあるものの、間近で見たのは初めて。その威容はたしかにシンボリックなものだと感じると同時に、個人的には資料館の展示物ほどの迫力は感じなかった。ただ、当然、実際に焼け残りを見ていた被爆者のなかにはまったく違う感想を持つ人も多いのだろう(撤去してほしいとの意見も多かったとも聞く)。いずれにせよ一種のイコンであることは間違いない。

「原爆ドーム」を後にし、「ひろしま美術館」へ。当初予定にはなかったが、台風の影響により予定を変更し、向かうことに。まずは常設展。館内はかなり空いており、ゆっくり鑑賞できてうれしい。もっとも感銘をうけたのはヴラマンク。初めて見たが、これほどの迫力だとは思わなかった。いつか佐伯の作品といっしょに飾りたい。……無理か。ひととおり見た後、特別展の『絵本のひきだし 林明子原画展』へ。

名前ではピンときていなかったが、中に入ってみると、小さいころ読んだことのある絵本ばかり。懐かしいという気持ちと同時に、いつも原画展で感じるナマの絵の繊細さに惚れ惚れしながら鑑賞。満足し、いったんホテルに帰る。

夕食は広島風お好み焼きにすることにし、「薬研堀 八昌」に向かったところ、残念ながらお休み。そこで前日断念した「みっちゃん総本店 八丁堀店」に向かい、開店から30分程度で店に着いたところ、昨日に勝るとも劣らない行列。覚悟を決めて並んだが、30分~1時間ほどで入店。聞いていたとおりの相席に通され、注文して待つこと10分程度。お好み焼きが運ばれてくる。口にすると、丁寧に作られているのがよく判る。が、関西風に慣れた口には、層が分離しヴォリューム(容積的な意味)が大きく、正直食べづらい。さらに個人的好みからすると、ソースも甘めで大満足とはいかなかった。が、周りの人は美味しい美味しいと食べていたし、自分としても別の店で再度試してみたいという気持ちにはなった。

夕食後、ホテルに帰ると、SUPのガイドさんから明日決行との連絡があり、翌日に備え就寝。


8/8(火)


起床。空を見上げると、台風の影響はほぼ感じられず。ホテルを出発し、SUPに向かう。今回は、本土から宮島への往復コースということで、本土側の浜近くに集合。ラッシュガードと水着に着替え、ガイドさんと顔合わせ。風があるかもという話だったが、それもない模様。軽く説明を受け、身体を動かした後、漕ぎ出す。

カヤックはガイドさんが1人乗り、こちらが2人乗り。海は実に穏やか。水の上は、もう少し風があるかと思っていたが、それもなく暑い。予定より早い感じで、中継地点の宮島の浜に上陸し、休憩がてら、ガイドさんから宮島の歴史・自然・生活などについて話を聞く。実に興味深く、感想としては、とにかく『自然をだいじに』。

ひとしきり休んでから出発。この日、厳島神社では、管絃祭という船を出す祭りがあったんだが、邪魔をしなければ、カヤックや観光船などで近くから見ることも可能だとのこと。午前中は準備期間で、ハイライトは夜ということだが、すでに船も浮かんでいる。それを間近に眺めながら、大鳥居の下をくぐり、神社近くの浜に再上陸。

ガイドさんがもみじ饅頭をおごってくださるとのことなので、ありがたくいただく。濡れた状態でも入れる店を探してくださり、焼きたてのもみじ饅頭を食したんだが、これがメチャクチャ美味い。焼きたてでこんなに違うのかとたいへんな驚きだった。揚げもみじもオススメされてたので、これも美味いのだろう。食べる機会を逸したのが悔やまれる……。

もう少しゆっくりしたいところだったが、帰りの時間も迫っていたため、再出発。いちおうの折り返し地点に着いたところで、ガイドさんから帰りのフェリー代を出すとのご提案。カヤックで本土側まで帰ると、また、2艘島側まで持ってくる必要があるとのことだったので、フェリー代をいただきここで解散。

フェリーに揺られ本土に帰り着き、着替えて走り出す。途中、タカキベーカリーがレストランを出しているというガイドさんオススメの小谷S.A.で昼食を摂る。その後、かなりな渋滞で帰宅時間が危ぶまれたが、それほど致命的なことにはならずに帰り着くことができた。


総括


今回の旅も無事終了。台風というハプニングはありながらも、考えていた旅程をすべてこなせたのは僥倖。残念だったのは『食』。広島はいろいろなものがあると考えていたのに、立ち回りが悪かったせいもあるんだろうが、十分な結果を残せなかった(1番美味しかったのが、米子の回転寿司「すし弁慶 道笑町店」だもんなあ)。そして、あらためて感じたのはやはりレクを2つ入れたいということ(行程にもよるのかもしれないが)。身体を動かすと旅にメリハリがつく気がする。いろんなレクをこなして、目新しいものが減って四苦八苦しているところはあるんだが、幸い、登山が1つ枠を埋めてくれているので、これからも探していきたい(いっそ毎日レクというのもアリかもな……)。

気が早いが、次回の旅について。西日本は地域的にはかなり行き尽くし、まったく白紙の地域は、関東、東北、そして北海道となり、北海道上陸の機運も高まりつつあるように感じる。また、関東は『どう旅』においてはあまり魅力を出すうことが難しいかと思っていたが、北関東なら山やレクの選択肢の幅もありそうで、意外となくはないのかなとも思う。まあまだ来年のことなので、これからじっくり考えたい。

家族旅行(軽井沢~立山~金沢~加賀)

家族の誕生日記念の旅行についてメモしておく。

7/6(木)


初日は自宅から軽井沢まで移動。ひたすら高速道路を進み、新和田トンネル有料道路を抜け、少し行ったところで見つけた十割そばの店「そば処 黒耀」で昼食。天ぷらそばをいただいたが、天ぷらの量に驚き。十割そばならではの強い蕎麦の香りも感じられ満足。食事後は軽井沢へ向けて走る。そのままホテルへ入るつもりだったが、意外に早く着けたので、旧軽銀座を散策することにし、有料駐車場に駐める。

初めての軽井沢。ハイシーズンを外しているとはいえ、なかなかの混雑。その町並みをブラブラと散策する。土産物屋を覗くと、オシャレで質の高そうな商品が多い。といって価格がそれほど高いわけでもなく、大変目移りする。結局、いろいろな店で推されていたジャムのセットを購入し、自宅へ配送する。その後も軽井沢聖パウロカトリック教会などを観光後、星のや軽井沢へ向かう。

旧軽銀座の町並み

軽井沢聖パウロカトリック教会

星のや軽井沢では、まずレセプション棟に通され、ウェルカムドリンクをいただき、アジアンテイストな音楽の生演奏を聞きながら、迎えの車を待つ。ほどなく車に案内され、今回宿泊する水波の部屋まで送ってもらう。

星のや軽井沢水波の部屋

室内は広々としており、ゆったりくつろげる。高原ならではの涼しさもあり、実に快適。部屋でしばらく休んだあと、ライブラリーラウンジに向かう。こちらではドリンク(アルコールも)やお菓子などが24時間無料でいただけるようになっている。そうこうしているうちによい時間になってきたので、夕食のためハルニレテラスに向かう。どの店に入ろうかとひと通り見た結果、川上庵に決定。盛り沢山で注文したが、どれもこれも美味だった。ただしお値段の方もなかなか。

ハルニレテラスの夜景

夕食から帰り、メディテイションバスへ。暗闇の中で入る湯など、趣向が凝らされていた。部屋に帰り就寝。

7/7(金)


起床後、部屋風呂に入り、さっぱりしたあと、朝食のためノーワンズレシピに。テイブルに案内されるまでの待ち時間にウェルカムドリンクとしてスムージィをいただく。メニューは野菜中心のブッフェスタイル(動物性のものはソーセージとサーモンぐらい)だが、どれもこれも美味しい。クロワッサンの焼き加減が絶妙。上品に食べる他の方を尻目に何度もおかわり。そのうちに、メインのそば粉のガレットが焼き上がり到着。こちらもチーズと半熟卵をからめペロリと。毎朝こんな朝食ならなと思わせるような食事だった。

ノーワンズレシピのブッフェ

ノーワンズレシピのそば粉のガレット

朝食後、一休みして星のや軽井沢をチェックアウト。立山黒部アルペンルートに入るため、一路、扇沢駅を目指す。

ところで、軽井沢ともお別れするころになって気づいたが、意外に高級外国車を見ない。富裕層の避暑地というイメージがあったのだが……たんにそういったシーズンではなかったということなんだろうか。スバル車が多いようにも感じたが、これはバイアスかも。

しばらくドライヴを続けると、立山の山並みが見えてくる。以前の訪問時は、山に興味がなかったが、今見ると、その迫力に心躍る。室堂はどんなだろうと想像を巡らしているうちに、扇沢駅に到着。

長野方面から眺める立山の山並み

今回の旅では室堂にあるホテル立山に泊まり、翌日、立山方面に抜ける。そのため、マイカー回送サーヴィスを頼んでおり、係の方に車を引き渡してからアルペンルートへと入る。トロリーバスに乗り、黒部ダムへ。迫力の放水を横目に、さらに乗り継ぎを繰り返し、室堂へ。

黒部ダムの放水

たどり着いた室堂は、少しガスっているものの、期待に違わぬ雄大な風景を見せてくれる。以前は9月初旬の訪問だったため見ることができなかった残雪も美しい。

立山室堂の景色

目を奪われつつホテル立山にチェックインしようとすると、部屋に空きがあり、スイートに変更してくださったとのこと! すごく広く大変快適な部屋でうれしい。その後すぐにホテルの散策ツアーがあり参加。まるで流氷が浮いているかのようなみくりが池や、夏とは思えないような残雪歩きなど、1時間半ほどだったが、とても楽しめた。また、以前は訪問しなかった(と思う)日本最古の山小屋といわれる室堂小屋も見ることができたし、以前は逢えなかったライチョウにも逢うことができた。

立山室堂みくりが池

立山室堂で残雪歩き

室堂小屋

ホテルに帰り夕食。和食のメニューだったんだが……正直山の上だからそれほど期待できないと思ってました。ところが、肉といい魚といい、しっかりとしたものが出されてビックリ。これはたしかにホテルです。夕食後、外に出てみると、空に青白い月がかかって幻想的な光景。やはり山はいい……。

立山室堂の月

7/8(土)


早朝からのご来光ツアーはスルーし、外を少し散策。涼しいを通り越して、人によっては肌寒いぐらいの空気が実に心地よい。夏はやっぱり高所だなとあらためて考えながら朝食のバイキングへ。朝食後、荷物をまとめ、ホテルをチェックアウト。立山高原バスに乗車するため、室堂ターミナルに行くと、登山客がどんどん押し寄せてくる。ほんの少しの羨ましさで彼ら彼女らを眺めながら、バスに乗車する。

立山高原バスは観光バス扱いということなんだろうか、解説のアナウンスをしながら、ところどころで停まってもくれる。もっとも高いときには20mにもなるという雪の大谷は、いまだ数mの高さ。そして北アルプスの雄、剱岳。いつか登ることがあるんだろうか。その後、どんどん高度を下げていくと、風景や植生が変わっていくのもまた楽しい。車窓を眺めていると、4、50分ほどのバス旅はあっという間には終わりを告げ、立山駅に到着する。

雪の大谷

剱岳

立山駅で回送サーヴィスの会社から自家用車を受け取り、走り出す。途中、S.A.で食事を摂り、金沢市に到着。蒔絵体験のため、漆器の能作に向かう。こちらでの蒔絵体験は、あらかじめ下絵が描かれた3種類の木製のお盆(木製というのがいい)から1枚を選び、代用漆を塗って、金粉等を蒔いていくというもの。蒔絵としては簡易的な手法だが、素人が造ってもそれなりの出来栄えになる。思わず集中してしまい、1時間半ほどの体験がすぐに終わってしまう。できたお盆は持ち帰り、1週間ほどして金粉等が定着すれば、洗ってから使えるとのこと。こういった体験は初めてだったのだが、お値段もリーズナブルだし、興味がある人にはかなりいいものだ。

金沢を後にし、本日の宿泊地、星野リゾート界加賀に向かう。宿のある山代温泉は風情のある温泉街。界加賀の部屋も、雪見障子に紅殻格子と情緒たっぷり。部屋で休んでから、九谷焼のパネルが嵌めこまれた大浴場にゆっくり浸かり、夕食に向かう。食事は「魯山人の愛した水貝を和牛とともに」ということで、最初に出てくる水貝がひとつのメイン。氷水にあわびや野菜を浮かべてあるんだが、美味しさもさることながらとにかく風流だなと。また、その後の八寸、椀物等々も味に加えて器がよい、充実した和食のコースだった。ひとつ記しておくと、食堂で乳幼児が激しく騒ぎ、走り回っていた。さすがに驚いて、いつもこうなのかと給仕の方に尋ねると、恐縮して座席の変更を確認してくださったんだが、その間に食事を終わられたようで、静かになり、その必要もなくなった。そういうこともあるんだろう。部屋に帰り就寝。

7/9(日)


起床後、部屋風呂に入る。湯船の感触が気持ちいい。その後食事。治部煮がメインのご当地朝食は美味しい。当初、この後、ゆっくりして帰宅する予定だったが、昨日の体験に味をしめ、宿のすぐ近くにある九谷焼体験ギャラリーCoCoにて、九谷焼の絵付け体験。こちらは工芸作家さんが自ら指導してくれるという珍しい体験ができる。今回、俺は見学していたんだが、家族の、一般的な九谷焼の技法にはないような絵を描きたいという要望も、職人さんらしく真剣に考えて提案をしてくださった。貴重な体験だったようだし、見ているだけでも楽しかった。

以上で行程は終了。S.A.で昼食を摂って帰宅。

総括


今回の旅行では、今までにない宿泊費をかけて宿に泊まった。これまでは、ビジネスホテルに泊まって、節約できた分でもう1回旅行に行ったほうがいいと考えていたが、豪華な旅にもまた違うよさがあることを認識した。ただ、個人的には、いたれりつくせりで世話を焼かれるのが苦手なので、こういった旅では渉外面を担当してくれる相手と行きたいところだ。

また、1度訪問した場所でも、再訪すると違った感慨があるということも立山で確認できた。もちろん、登るべきだろうとは思うんだが……。

最後に。今まで文化的な体験・レクをしたことがなかったが、興味の方向性によっては、大変有用なものだということが発見できた。特に創作系の体験では、出来上がった品が旅の思い出・土産にもなるし、素人でもそれなりの仕上がりになるものが大抵なので、実用品にもなり、さらに料金もリーズナブルということで、いろんな意味でお得だなと感じた。

総じてよい旅だった。

どう旅2016(岐阜編)

2016年の「どう旅」は岐阜。1人減り、2人での旅となる。

7/30(土)


恒例の昼前京滋出発。やはり恒例の渋滞により若干遅れるが、さしたる問題はなし。

名神を抜け、東海北陸自動車道に入ったところで、昼食を摂るため川島P.A.に立ち寄る。観覧車もある大きいP.A.で、子どもが多いなと思っていたら、8/1に鑑賞を予定しているアクア・トトぎふが設置されているところだった。近畿から意外と近い。

混雑の中、カワシマキッチンで鶏ちゃんから揚げ丼を食す。が、から揚げがいかにも冷凍モノという大変残念な出来。最後まで迷った古地鶏チャーシュー白湯麺にしといたほうがよかったかな……。まあボリュームがあったことは救いか。

その後は一路高山を目指す。飛騨清見で高速を降り、しばらく走っていると、巨大な建造物が。これが崇教真光か……とひとしきり関心した後、ミョーに人影が少ないことに気づく。月末~月初にかけ、祭事があると聞いていたんだが……。ともあれその場もすぐに過ぎ去り、高山の町に辿り着く。

崇教真光世界総本山

少し早いが、夕食を摂るためコインパーキングに車を停める。向かうはそば屋の寿美久。昔ながらの店構えに、郷愁を覚えながら席につき、天ざるを注文。少し待って出てきたのは、細めで香りもコシも強い、いかにも手打ちといったそば。なかなかに美味い。そしてついてきた天ぷらもカラッと揚がっており、箸が進む。特に野菜の天ぷらが素晴らしい。素材がいいんだろう。そば湯もいただき満足して店を後にする。

寿美久の天ざる

コインパーキングへの帰りに、少し寄り道をして翌日訪問予定のキッチン飛騨の場所を確認。店は趣のある洋食屋、といった雰囲気で期待が持てそうに見えた。店主と思しき人が外に出ていたので、あまり注視できなかったんだが(笑)。

その後、翌日の朝食と焼岳登山中の昼食をコンビニで買い込み、宿泊場所の西穂高ビューロッヂに向かう。山の近くによくある素泊り上等のペンション風の宿。必要最小限のツインルームだが、清潔だし24時間入浴可能の大浴場(中浴場)があるのが嬉しい。早めに休んで翌日に備える。


7/31(日)


4:00起床。準備を整え、6:00過ぎに宿を出発し、焼岳中尾高原登山口に向かう。駐車場には数台の車。6:45頃登山開始。しばらく舗装された林道を歩いていると、木々の切れ間から荒々しい山容が覗く。あそこまで登っていくのか。

中尾高原登山口近くから望む焼岳

舗装路が終わると、樹林帯に入る。途中、白水の滝を眺めたりしながら、つづら折りの道を登っていく。徐々に空が明るくなってきて、ついに中尾峠に到着。――と、視界が一気にひらけ、焼岳が眼前にそそり立つ。圧倒的。これが北アルプス!(入口だけど) 低山には低山のよさがあると思ってるけど、やはり山としての「格」の違いを感じる。

中尾峠近くから望む焼岳

急激にテンションが上がり、足取りも軽く進んでいくと、徐々に傾斜が急になり、岩場も激しくなっていく。高所恐怖症には少々つらいが、足がすくむという程でもない道を大きく回りこんで肩に出ると、北峰山頂は目の前。最後、溶岩の間を登りつめ、眼下を望むと、焼岳小屋や笠ヶ岳が見える。ガスもかかっており、北側はあまり視界がよくなかったのは残念。

焼岳山頂へ最後の登り

焼岳山頂からの眺望

ひとしきり楽しんだ後はそそくさと下山。ここまでは奇跡的に晴天に恵まれていたが、この日の天気予報はあまりよくなく、特に昼(午後3時ぐらい)からは雷雨も予想されていた。岩場を慎重に下りながら、人が少なくなったあたりで、開けた場所を見つけ、昼食。予定していたラーメンも作らず、さっとおにぎりをお腹に収め、再び下山を続ける。

中尾峠を過ぎ、樹林帯に入ってしばらくしたところでパラパラと雨が降り出す。レインウェアを取り出すほどではないが、心持ち足を早め、下山を続けていると、とうとう本格的な雨に。レインウェアを装備し、先を急ぐとさらに雨脚は強くなるが、登山口が近づくころには弱まってきた。そのまま歩き続け、駐車場まで。所要時間は約8時間、実際の歩行時間は7時間強で、コースタイム若干押し、といったところか。

とにかく山らしい山の体験ということで、楽しかったし、技術、体力をつけて、さらなる山々も見てみたいというような思いを抱かせる山でもあった。今後の参考のため、同行のAについても記載しておくと、登りの樹林帯はかなり調子がよく、早過ぎるのではないかというぐらいだったが、中尾峠以降、傾斜が急になるとペイスが落ち、下りではかなりのダメージを負っていた。前半スピードを落としたら楽だったのではないかと尋ねたが、そこを落としても後半が楽になったとは思えないし、そのなかでも傾斜によりスピードの緩急はつけていたとのこと。個人的にはもう少し抑えたほうがトータルのパフォーマンスが上がりそうに思うが、完全なオーヴァーペイスとも言えないし、それも判断かなと。なお、下りに関しては体重、技術面で改善の余地ありとの感想もあった。

下山後、しばらく車で走り、ホテルアルファーワン高山バイパスにチェックイン。シャワーを浴び、少し休んでから、キッチン飛騨に向かう。俺は気づいてなかったんだが、店のすぐ前に駐車場があることにAが気づいていたので、そちらに停め、入店。

店内の雰囲気は、外観と同じくちょっと品のある洋食屋。5割ほどの入り。予約をしていたため、奥の席に通される。メニューを吟味した結果、「お二人で食べるA-5等級飛騨牛ロース・フィレステーキセット 各200g ¥19,224」と「おまかせハム盛り合わせ 2人前 ¥1,296」を注文。

サラダ - キッチン飛騨

ハム盛り合わせ - キッチン飛騨

お二人で食べるA-5等級飛騨牛ロース・フィレステーキセット 各200g - キッチン飛騨

まずはサラダだが、なかなかみずみずしく、ハム盛り合わせも美味。そして、メインの飛騨牛だが、食べてびっくり。A-5なのだが、脂感が非常に少ない(口の中で溶けたりといったたぐいではない)。加えてもちろん肉は柔らかく、味もジューシィなので、実に食べやすい。お店の方いわく、他の牛種に比べ、サシが少ないのかもしれないとのことで、やはり食べやすいとの評を皆さん口にされるそうだ。おすすめしているのもサーロインだそうだが、これなら納得がいく。また、別途ステーキソースも用意されていたが、かなりこだわって焼いておられるため、そのままでも十二分に美味しい味付けとなっており、その点も嬉しい。さらにご飯は大盛りだったにもかかわらず、ちょっとおかわりをもらえたところも小さな喜び(笑)。あと少しの厚顔さと時間があれば、もう少し注文したかったところだが、腹7分目の満足で店を後にし、ホテルに戻り就寝。


8/1(月)


この日の午前中は、昨日に引き続きのレクで、アスレチック・ジップライン。ホテルで朝食を摂った後、集合場所の馬瀬美輝の里に向かう。

馬瀬美輝の里

ひとしきり山の中を走り、着いたところは足湯のある小さな道の駅。その端にあるマウンテンライフ飛騨で受け付け。対応してくれた20代(と思われる)同郷大津市出身の女性は、タンクトップ姿でとてもいい身体。こんなところだし、クライミングやってるんだろうと当たりをつけ尋ねてみたが、外れ。それどころか、たまにアスレチックのガイドをするだけでスポーツすらやっていないらしい。ホントかぁ? 千反田えるなら「わたし、気になります!」と好奇心に任せ突っ走るところだ(笑)。

ともあれ、受け付けも終わり、車で7分ほどのアスレチック設置場所に向かうこととなったが、スタッフの弁当とハーネスも持たされる。嫌いじゃないよ、こういうユルさ(笑)。川沿いの道を走り、最後、地道をしばらく行くと、そこは森の中のアスレチック。

現地にいたのは1人の責任者と思しき日本人と、数人の外国人。なんでもここでは外国人を「奴隷」として使っているので(もちろん一流のジョークで、日本人の方も一緒に働いてる)、共通語は英語とのこと。実際のガイドについてくれたのは、ユタ州出身のアメリカ人と、ヴェネツィア出身のイタリア人。慣れない英語を使いながら、用具を装着し、いざアスレチック開始。バランスや筋力を要求されるコースを進んだり、ジップラインで飛んだりしながら徐々に高度を上げていく。最高所は地上15m。もっとも怖かったアトラクションは、2本の丸太を支えなしで渡るもの。命綱があるとはいえ、肝が冷える。ただ、最近判ってきたことだが、俺はテクノロジィへの信頼が強いらしく、きちんと安全が確保されている(ということになっている)なら、高所恐怖症もある程度押さえ込めるらしい。逆に同行のAは基本的にそういうものを信頼していないらしく、恐怖感を覚えつつの慎重な進み方になったとのことだった。

そんなコースを2時間近く遊び回り、堪能したところで終了。スタッフらに別れを告げ、馬瀬美輝の里に戻る。着替えた後、昼食を摂るため、下呂に向かう。

下呂では、「お食事処 宴蔵」にて飛騨ナットク豚トマト丼とケイチャンを注文。トマト丼は、トマトと豚なんてホンマに合うんかいなと思いながら、豚とトマトをぱくり。……思った通り、単に豚とトマト。やっぱりなと少々ガッカリしながら、温玉を崩して一緒に食べると……美味い。トマトと温玉の相性がいい。なるほど、これなら一緒にした意味がある。ケイチャンのほうは間違いのない味。甘辛いかとおもいきや、甘さはほとんどなく、俺としてはうれしい。おつまみとして最高だろう。

飛騨ナットク豚トマト丼 - お食事処 宴蔵

満足して店を出た後、祭りの準備が進む町中を歩く。すでに神輿が練り歩いたりしてて活気がある。向かったのはゆあみ屋で、お目当ては温玉ソフト。コーンフレイクにソフトクリームと温玉を載せたデザートで、よくかき混ぜて食べるとのこと。一口くちにしてみると、プリンに近い印象で、違和感はない。そもソフトクリーム自体が美味しかった。

昼食・デザートの後は宿泊場所のホテルリソル岐阜まで。走り出してしばらくするとすごい雨。大粒の雨がフロントガラスを叩き、路面からの跳ね返りと相まって前がほとんど見えない。さすがに危険を感じたため、途中、道の駅などで2回ほど休憩しつつ向かう。そのうちに弱まってきたので一安心。

ホテルに到着し、チェックインしてしばらく休んでから、夕食のため、焼肉大翔に向かう。今回は車を置き、名鉄での移動という初めての試み。電車はさほど混んでもおらず、7分ほどで新那加駅に。そこから少し歩いて辿り着いた大翔。2Fに入口がある店に入ると、ほぼ満席でびっくりしたが、3Fに案内され一安心。

焼肉大翔

ミョーに高い座敷に腰を落ち着け、適当に肉といわゆるひとつのメインであるところの各務原キムチを注文。コンロに火が着けられ、しばらくすると肉とキムチが運ばれる。肉は2人前で頼んでいたが、なかなかのヴォリューム。早速焼いて食すが、正直肉自体はそこまでの味ではない。そして、注目のキムチは……からい。それも唐辛子で辛いのではなく、塩辛い。そして酸味も少ない。酸っぱいキムチや漬物が好みの俺としては、ちょっとストライクゾーンから外れており、残念だった。今回は単品で食したが、料理によっては相性が良かったりするんだろうか……? そんなわけで、少々惜しいところもあったが、量と価格に満足しつつ、店を出て、名鉄に乗ってホテルに帰る。しかしなんだ、いまさらだが、岐阜の夜は早いな。


8/2(火)


ホテルは朝食が自慢とのことで楽しみにしていたが、その自慢に恥じず、一品一品の質がよい。飛び抜けて美味しいというものではないが、なるほどと思わせる出来だった。

この日はカルチャーの日ということで、まずはかかみがはら航空宇宙科学博物館へ。じりじりとした熱さの中、敷地内に入ると、いきなり屋外展示の飛行機がお出迎え。P-2JやYS-11など、航空機に詳しくない者でも知っている/聞いたことのある機体が並び、一部は機内にも入れる。ファンには垂涎だろうとためつすがめつしながら、館内へ。

かかみがはら航空宇宙科学博物館

かかみがはら航空宇宙科学博物館

かかみがはら航空宇宙科学博物館

館内にももちろん多数の飛行機。と同時に日本の航空産業の発祥地としての各務原の沿革も展示されている。加えてシミュレイターなども数多くあったり、コックピットへの搭乗体験もあったり、宇宙開発に関する展示まであったりと、なかなか盛りだくさん。ただ、頑張ってる割にグッと惹きつけられるところがあまりなかった気がする。おそらく素材で勝負しているため、マニアにとっては楽しくて仕方ないが、知識のない人にはもうちょっと料理して展示してあげたほうがいい、ということなんじゃないか。あ、シミュレイターはゲイム性の低さと勉強に結びつける部分が明らかに問題。お金がかかってそうなのにもったいない。

とはいえ、ひと通り見て回ると、昼はとっくに過ぎていた。堪能したことは間違いないなと思いながら、昼食のため「ラァメン クック」に向かう。昼を大きく回っていたにもかかわらず、店内はほぼ満席。カウンターの先客に少し寄ってもらい、2人分の席を空けていただく。注文したのは「潮ラーメン」。美味し。ハマグリの出汁とバターの香りの塩ラーメンがなんとも優しく食欲をそそる。麺も細めで好みのタイプ。みるみるうちに完食。近所にあったらリピート間違いなし。ちなみにほかのお客は台湾和えそばの注文率が圧倒的。そして麺を食べ終わると、多くが追い飯を注文・投入。個人的に和えそばとか混ぜそばはあまり好きではないんだが、ここのなら食べてみてもいいかも……。

お腹が満たされたところで、午後のプログラムであるところのアクア・トトぎふへGo。こちらは初日に通って予想していたとおり、子ども達の姿が多く、その間を縫うように鑑賞していく。世界最大級の淡水魚水族館という触れ込みに恥じないスケイルと、工夫をこらし、楽しませようとする展示。落ち着いて見られれば興味深かろうと思われたんだが、なにせ夏休みの子ども達の元気はすごい(笑)。小走りで動きまわり叫び回り、存分に楽しむ。もちろん主人公は彼ら彼女らなので、邪魔にならないよう遠慮しながら見て歩いていると、興味を満足させるには物足りないまま出口まで辿り着いてしまった。まあこれは仕方ない。

といったところで、時間は夕方に近づく。この日はホテルを取っていなかったので、ネットで探したコンフォートホテル岐阜を予約しチェックイン。――したところでまたもやすごい雨。音もすごいし、高層ホテルの窓からくっきりと雨の範囲が見えるほど。幸運に感謝しながらしばらく休む。

雨もほぼ上がった頃を見計らい、土産物を探しに岐阜駅周辺へ繰り出す。が、なんというかこれといった土産物屋がない。まったくないわけではないんだが、ちょっと物足りない。高山や下呂のほうがあったなあと後悔しつつ、翌日のS.A.に期待を寄せる。高島屋あたりまで行ってみたらよかったのかもしれないけど、同行Aにまだ登山のダメージが残っているようだったので、夕食に向かうことにする。

夕食は真のナポリピッツァ協会認定店の「ダ アチュ」。岐阜駅すぐにあるトラットリア・ピッツェリアらしい佇まいの店は、訪問時ほぼ満席。小さなテーブルに高いスツールの席が空いていたのでそちらに陣取り、マルゲリータと魚介のパスタを注文。席から調理の様子を眺めながら待つことしばし、まずピザが届く。基本のマルゲリータだが、トマトの旨味、生地の味ともに良好。続いて配膳されたパスタもタッリアテッレというんだろうか、平麺でもちっとした食感で美味しい。味としてはよかったんだが、席が落ち着かないこともあり、追加注文することもなくそこで退店。また、以前食した名古屋にある真のナポリピッツァ協会認定店のコスパにくらべ、こちらのお店の価格がまずまずだったということもある。

2016-08-02 19.29.10

魚介のパスタ - ダ アチュ

そのままホテルまで帰り就寝。


8/3(水)


最終日。朝食はホテルで。アメリカナイズされたビュッフェかと思っていたが、意外にもおにぎりなどもありちょっとうれしい誤算。腹ごしらえを済ませたあとは、いつもより少し早く出発。目的地は揖斐川町にある天空の遊歩道。

車を走らせていると、徐々に田舎道の風情に。そして道の傾斜が急になっていったかと思うと茶畑が広がり、駐車場(といっても少し広い道端だけど)に辿り着く。そこにはひとり案内の方がおり、場所の案内をしてもらった後、景観協力金を募金箱に入れ、目的地へ歩き出す。

絶景ポイントまで徒歩20分と聞いていたが、舗装路とはいえいきなりの急坂。駐車場入口にご自由にお使い下さいとの杖が置いてあったが、さもありなん。しばらく高度を稼ぐと、地道に入る。ちょっとした登山道。ごくごく普通のスニーカーで来たが、これはたしかにトレッキングシューズで来てもよいレヴェル。汗をふきながら登り、視界が開けると、そこは「西美濃のマチュピチュ」。なるほど、たしかに美しい。

天空の遊歩道

景色を楽しんだあと、足を滑らさないよう気をつけながら下る。途中、烏帽子岩という標識があったのでそちらにも寄ってみる。……うん、まあ、烏帽子と言われれば……烏帽子かも??

烏帽子岩

駐車場に下りたところで案内の方が名産のお茶を振る舞い、秋の紅葉の頃や新茶の頃の写真も見せてくれる。四季折々の風景が美しい。一休みしたところで、最後の目的地、養老天命反転地に向かう。

養老天命反転地

ここは体験型アート作品で、不整地に迷路のような建物が歪に建てられている。それらは実際の家、生活空間を模しており、バランスを崩しながら歩きまわることで、日常と非日常の狭間の不思議を体感できる――というのがコンセプトということでいいんだろうか。焼岳とアスレチックを踏破してきた我々のバランスを崩すには至らず、ちょっと歩きにくい建物レヴェル。まあ子ども達が転びながら探検するのは楽しいんじゃないだろうか(実際にそういう家族連れもいた。意外だったのは若い人も結構見かけたこと。自分たちを棚に上げるけど、なんで来てるんだろうな?)。とはいえ、ひりつくような熱さの中、老朽化が進みつつあるヘンな建造物が立ち並ぶ公園を散歩するのはなかなかオツなものである。

散策も十分楽しんだので、駐車場を出発。途中見つけていた飛騨牛精肉店の丸明に立ち寄り土産を買い(なお、A5のサーロインとランプを買い、帰宅後食したが、キッチン飛騨で食べた飛騨牛とは異なり、一般的なA5クラスを上回る脂分だった)、養老S.A.に一般道から入る。ここでも土産物を見て、軽く食事を摂る。

帰路は俺の時間都合上、下道で。のんびりと湖岸道路を走り帰宅。


そもそも2人で予定していた旅がひょんなことから3人旅となり昨年まで続いていたが、今年からは2人旅となった。なにか変わるのかなと思っていたが、意外なほど変わらなかったように感じた。また、恒例の登山もとうとう北アルプスにまで足を踏み入れることとなった。いろいろと変化・進化はしていくが、これからも楽しみたい。

どう旅2015(四国・高知編)

2015年の「どう旅」は、高知を中心とした四国。まとめておく。

8/1(土)


昼前に京都を出発。渋滞などで多少遅れたが、ほぼ予定通り。

昼食のため淡路S.A.に寄ったが、あまりの混雑にスルーして、淡路島南P.A.まで移動。こちらはだいぶ混雑がマシだったのであらためて食事。注文したのは、和風鯛塩ラーメンのちりめんご飯セット。残念ながらちりめんご飯がチョー期待外れ。ご飯にふりかけをかけただけ。が、和風鯛塩ラーメンは鯛の出汁がよく出ており期待以上だった。

それからは、翌日登る石鎚山近郊の伊予西条までひたすら移動。ホテル到着後、さすが家伊予西条店で夕食を摂り、就寝。


8/2(日)


本日は石鎚山登山。ロープウェイ下谷駅そばの駐車場に着くと、日曜ということもあってか、すでに多くの登山客。軽装の人もちらほら見かけるが、これは山頂までは行かない人たちだろうか。
始発は逃したものの、8:00の便で成就駅へ。そこから森のなかのつづら折りをひとしきり進むと、試しの鎖が見える。事前にイメージしていたものとそんなには違わない。とりあえず横目に見ながらさらに進む。

石鎚山 試しの鎖

少し先に行った茶店で気づいたのは、試しの鎖は単純に登ったところに降りるのではなく、登った側とは逆に降りて少し高度を稼いでいるということ。これは知らなかった。それなら登ってもよかったなと思いつつさらに先へ。

そしていよいよ一の鎖。長さが短いこともあり、多くの人が挑戦している。ヘルメットをかぶり(予想していたが、ヘルメットをかぶっていたのは俺だけだった)、すべり止めの手袋をはめ、鎖に取り付く。とにかく鎖が太く大きい。三点支持とかそういう次元ではなく、鎖だけでも登っていけるイメージ。あまり高度感を気にしないということと、手・足を滑らせないということに気をつけながら登って行くと、さほどの苦労もなく登りきれ、ほっと一息。

当初は一の鎖だけ登れれば御の字と考えていたが、これは二の鎖も行けるのではなかろうかという考えを抱きながら進んでいくと、山頂方向の視界がひらける。そのままさらに進み二の鎖のたもとへ。

一の鎖で多少の自信を得たので登り始めるが、実は鬼門だった。というのは一の鎖を登った人は、たいてい余裕を持ちながら登れたので、二の鎖にも挑戦する。ところが、二の鎖は一の鎖に比べ、長い上に、斜度も急で難度が上がっている(これは主観です)ため、途中で厳しい状態に陥る人が続出。具体的には体力が尽きて、体を持ち上げられなくなった高齢者や、高度感のため怖くなり動けなくなった子ども、などの人たち(前者が数名、後者は1名)により鎖場が渋滞、波及して中途半端な体制で止まっている他の人達の披露も増すという結構阿鼻叫喚な状態に。とはいえ、時間がかかりながらも登り切り、少し歩くと最後となる三の鎖が目前に。

三の鎖は、二の鎖で懲りた(満足した?)人が多かったのか、人数も少ない。そしてなんといっても最長の鎖。下から見上げても難度的にも二の鎖より上に見える(主観)に加え、今までの鎖ではあまりなかった露出感(=高度的恐怖感)がある。ただ、ここまでで鎖の安定感は判っていたので、こちらも挑戦。しばらく登って怖いもの見たさでチラっと背中越しに振り返ると、見なければよかったと思うような光景。前に人もいないし、早く終わらせたいという思いもあり、自然と登る速度が上がったこともあって、登り切ったときには少し息が上がっていた。

ともあれ山頂。天狗岳へ行く気は最初からなかったので、眺めるだけ。軽く行動食を口にして下山に移る。

石鎚山山頂 天狗岳を望む

しばらく快調に下山していたが、ここで衝撃の「いやいやいや」事件。事件が起こったのは、下山中、右側が山側、左側は草に覆われ切れ落ちた細い山道。山側に中年女性が立ち、携帯電話をいじっていたので、それを迂回するように左側に寄って進もうとした。左足を草の中に踏み出した瞬間、地面がない! あっと思うまもなく身体は滑落していく。ここからは反射的な行動でしっかりとした記憶がないんだが、山道の端に埋め込まれていた短い杭を右手で抱え込み、そこを支点にするようにクルッと回って山道に戻り、何事もなかったかのように一瞬で立ち上がり、とっさに出た言葉が「大丈夫」。すると、その場にいた女性が絶妙のタイミングで「いやいやいや」の一言。その後、さらに同行していたAと女性が声を揃えて「いやいやいや」。奇跡のような流れだったんだが、俺のほうは気の利いたコメントも返せずに半笑いでそのまま進んでいってしまったのが悔やまれるところ。というか、冷や汗も動悸もなかったが、よくよく考えると、最悪のシナリオでは命を落としていてもおかしくないシチュエイションだった。心底気をつけないといけないと、そのシーンを思い返すんだが、頭では危険が判っているにもかかわらず、危機感が湧いてこない。それだけ現実離れしていたということなんだろうか。ともあれ、足元をよく見、不用意に踏み出さない。当たり前のことだが。

そんな事件がありつつ下山していくと、今度は天候が怪しい。パラ……パラ……と小雨が降り始めたかと思うと、遠くから低い雷鳴が。これはいけないと、下山スピードを上げると、ほんの少しずつではあるが、雨が強くなり、雷鳴も多くなってくる。さらに速度を上げ、なんとか成就社にたどり着いて一息入れると、雨は一段と強さを増し猛烈な状態に。雷もひどい。後を追うように来た人の話を聞くと、道は川のようで、かなり近くにも落雷したとのこと(落雷直前の帯電も感じたとのことだったが、どこまで本当かは判らない)。その後も続々と人がやってきたが、なかには簡易的な雨具さえ持たず、濡れネズミ状態の人も。そんな人たちを見送りながらしばらく待ち、雨や雷が弱まった頃を見計らって成就駅まで下山、ロープウェイに乗ってふもとまで降りてきた。

その後、しばらく車で走り、銭湯で汗を流した後、土佐あかうしを食すため、本山町のReihoku Restaurant四季菜館へ。構造を見誤り、裏口から入ってしまったのもご愛嬌。2、30人で宴会(?)しておられる方々の横で土佐あかうしステーキセット、旬の野菜ピザ、利きソーセージ(土佐あかうし・しいたけ・シカ)を頼む。……絶品。土佐あかうしは、赤身肉としては今までのベストではないかと思われるほどの味だし、野菜類も美味い。土佐あかうしを出す店ということで訪問したが、店名の「四季菜」とはそういうことであったのかと納得。しかしまさかオクラがピザに合うとは思わなかった。非常に満足し、お店の方に感謝の意を伝え、後にする。

Reihoku Restaurant四季菜館 土佐あかうしステーキセット

Reihoku Restaurant四季菜館 利きソーセージ(土佐あかうし・しいたけ・シカ)

高知市内に向かい、ホテルにチェックイン。


8/3(月)


本日の午前中は仁淀川でSUPダウンリバー体験をするため、かんぽの宿伊野に向かう。手続きを済ませた後、ラフティング体験するという親子も同乗したホテルのバンで少し上流へ。川岸にはすでSUPが並んでいる。なんとここで使うSUPはインフレータブルとのこと。コンパクトになっていい。ちょっと欲しくなる。

そして簡単なレクチャーを受けるとすぐに流れの中へ。最初は膝立ちで。安定しておりゆったりしており、なんというか非常に優雅で心地よい。川の上なので風もひんやりとしており涼しい。少し慣れてきたところで、立ち上がり、いよいよほんとうの意味でのSUP(Stand Up Paddle)へ。立ち上がると微妙にバランス感覚が必要になってほんの少しスポーツ感が出てくる。さらに視界が遠くまで広がるのもあいまって、座って漕いでいたときとは体験の質が一変する。

仁淀川でSUPダウンリバー

それからは落水してからSUPに戻る練習(俺は簡単だと思ったんだが、そうでもなかったという声も。落ちたはいいが、戻れずにインストラクターに助けられてたやつもいたなあ)や座る場所を変えてみて漕いでみたりと楽しみながらいったん岸辺へ。なぜか水遊びでは恒例の岩からの飛び降りを体験した後、ゴールへ向かうと、最後の急流で同行者が落水し流される。インストラクターが助けだした地点まで追いかけ、岸に上がって体験終了。運動としては物足りなかったが、のんびり川下りするのは楽しかった。泳ぎに自信があればもっとSUPが欲しくなっただろう。

午後は四万十ポーク丼を食すために四万十町へ。焼き肉峰の上で峰丼。美味かった。

焼き肉峰の上 峰丼

さらに四万十町まで来たということで、海洋堂ホビー館四万十へ。海洋堂フィギュアミュージアム黒壁に比べると、細かいフィギュアが大量に、という印象。ひと通りひやかした後、本日の宿泊地である高知市へ向かう。

海洋堂ホビー館四万十

チェックイン後、夕食を撮るため、飲食店が集まったひろめ市場へ。平日ながらなかなかの混みよう。特に明神丸の藁焼きカツオのたたきはすごい行列。とりあえず席を確保して、いくつかの品を買い集め、食事。期待していた藁焼きカツオのたたきのカツオ自身の味はそこまででもない。ただ、藁焼きした香りはよく、また粗塩とゆず果汁で食べるさっぱりとした味わいは気に入った(なお、自宅への発送も行い、帰宅後食べてみると、現地より美味しく感じた)。

明神丸 藁焼きカツオのたたき

適度に食べたあとホテルに帰り、就寝。

8/4(火)


この日の朝はちょっとゆっくり。ホテルで朝食後、ひろめ市場で土産物の視察。まだ開いていない店舗もある中、ぶらぶらしてから、少し早い昼食を食べるため、香南市のとさを商店へ。ちりめんちゅうにちかちりめんおこげか迷った(あるいは両方か)が、おこげを注文。……美味い! おにぎりが揚げられているため、その油がだし汁に溶けて旨味が増す。じゃこの新鮮味が感じられ、かなり満足できた。近くにあれば通うレヴェル。

とさを商店 ちりめんおこげ

その後はまたまた高知市内に戻り、ひろめ市場や「てんこす」で土産を物色し、適当に購入後、いよいよこの度のメインイヴェントでもある畑山温泉憩いの家へ。

宿のサイトに、遅くなると危険だから17時までには来るようにと書かれていた道は、たしかに細く曲がりくねってはいたが、曲がりなりにも人家に通じる道なので、舗装もされてるし、悪くなったところは工事もしてるしで、さほど有名でない山の「ここにも車停められるで」的駐車場に向かうような怖さはない。地道の真ん中に落石(岩)がゴロゴロしててパンクやバーストしないかヒヤヒヤすることもないし、離合スペイスぐらいしかないのに倒木で道が塞がれてて、ずーっとバックで戻らないといけないようなこともないし。とはいえ、注意しながら30分強のドライヴで小さな集落へ。見落としそうな看板を左折して憩の家へ。

受付をして部屋に案内される。宿泊客は自分たちだけだという。まずは風呂に入ってから食事だが、まだしばらく時間があるとのことなので、周辺を散策することに。宿を出て川沿いに歩いていると、散策路を示した看板が。見ると、高台の城跡に登り、グルっと回って降りてきて、下流の吊り橋を渡るコースのよう。季節ならホタルも見られるとか。これはいいと歩き出すと、順路を示す看板まであって親切。まず目に入ったのが、廃校跡。公民館やら図書館やらに利用している模様。さらに進むと人家の間をぬいながら上へと登っていく。ちょっとした冒険気分で楽しみながら進んでいくが、途中からそれなりな山道になる。また、歩く人も少ないんだろう、道も下草が茂り不明瞭。それでも城跡に着くと、畑山が一望(というほどのものでもないけど……)。が、ここからの下りがさらに不明瞭。歩きにくい上、看板も少なくなり(もしかすると下草で見えなくなっていたのかもしれん)、2、3回間違いながらもなんとかラストの吊り橋にたどり着くと、つっかい棒がしてあり、「通行禁止」の立て札が。見ると橋桁が何か所か落ちている。ジャンプすれば通れないこともないかとも思ったが、おとなしく戻ることに。途中で別の道を探して通ったため、城跡まで登り返さなくてはすんだが、若干道なき道も通りながら帰り着いた。うーん……。これ夜にホタルなんか見に行ってたら迷うでしかし。

宿に戻ると、同行者もちょっと散策したいという話だったので、再度出かける。今度は散策コースには進まず、廃校跡を覗き、さらに上流にあるという危険な吊り橋を見に行く。のんびりと話をしながら意外に進むと、件の吊り橋、そして対岸になにやら洋館のようなものが!

旧畑山発電所

なかなか雰囲気のある建物で、河原崎家の一族だ、いや、クローズド・サークルものだ、とか益体もないことを話しながら戻ってきて(後で判ったが、発電所跡だそうな)、最後に近くの神社へ。ここもひぐらしの祭具殿のような雰囲気(なんか判らんが、電気も点いてたし……)。詩音もいないので、中は覗かず一周してから宿に戻ると風呂の時間。汗を流したら食堂へ。

いよいよ土佐ジロー。凄絶。ひとつひとつの部位や調理法について書き出すととんでもないことになるが、とにかく今まで、生まれてこの方食べた肉の中のひとつの頂点。たとえるなら、高価な霜降りの牛肉、それはスーパーで売っている安物の牛肉とはまったくもって埋められないほどの差がある代物ではあるが、同じ「牛肉」というカテゴリのモノであることは間違いない。が、この土佐ジローは同じ「鶏肉」というカテゴリには入れられないようなレヴェルの代物。「牛肉」「豚肉」「鶏肉」「土佐ジロー」。そういうモノ。

はたやま憩いの家 肝類のお刺身

はたやま憩いの家 むね肉のたたき

はたやま憩の家 すきやき

はたやま憩の家 ミニ親子丼

はたやま憩の家 炭火焼き堪能コース

「鶏肉」が好きな人、興味を持っている人は、死ぬまでに1度は食べなければいけない。

また、通常は、ご主人が簡単なレクチャーや炭火での焼き方をひと通り教えてくださって、あとはよろしくという流れだそうなんだが、この日はほかの宿泊客がいなかったので、ほぼつきっきりで、それらに加え、いろんな話もしてくださった。土佐ジローの歴史やら苦労やら……。書籍にも載っている話もあるだろうし詳述はしないが、実に深い情熱(執念と言ってしまってもいいかもしれない)を持っておられることがよく判ったし、そうでなければこれほどのモノは作れないだろうということも感じた。欲張りコースに加え、3人で炭火焼き堪能コースも食したため、3時間半ほどにもわたる食事(食べ続けてこの時間も生涯最長かもな)になったが、実に濃密な時間だった。

得も言われぬほど満足し(そしてまたそれだけ食べたのにまったくもたれないというのもすごい)、部屋に帰る。予想以上に食事に時間がかかったが、寝るにはまだ早い。この宿はTVもなく、携帯電話の電波もつながらないことは事前に判っていたので、ボードゲイムをすることに。『パンデミック 完全治療』『ドラスレ』『ディクシット』と持ってきていたなかから『ドラスレ』をチョイス。
初めてプレイする3人で2回挑戦するもいいところでゲイムオーヴァー。夜も更けたので最後にとプレイした3回目。ドラゴンとの戦いで2人が倒れるも、奇跡的なダイスの目により俺がプレイしていたプリンスがドラゴンを撃破! 大興奮のうちに幕を閉じ、就寝。

8/5(水)


朝食。土佐ジローの卵かけごはん(シラス入り)などの美味さは言うまでもないことながら、驚いたのがアマゴの干物。今まで食べた川魚の中で最高に美味かった。

はたやま憩の家 朝食

最後まで異次元の体験をさせてくれた憩の家。ご主人にお礼を伝え、また来たいものだと思いながら後にする。

帰路の途中、前夜に憩の家のご主人から薦められた焼きナスアイスを購入。それまでにも見ていたんだが、キワモノだろうと流していた。が、ご主人推薦となれば食べてみないわけにはいかない。食してみると、なるほどこれはおもしろい。アイスなのに「焼き」ナスの香りがしっかりとする。アイスとしても十二分に美味しいし、これはオススメ。

その後は一路高速を走り、最後のレクである大塚国際美術館へ。まず入ってすぐにあるシスティナ礼拝堂天井画のレプリカの迫力。すごいものだと見上げていると、ガイドさんによる「人気作品ベスト10」の案内がまもなく始まるということで、ツアーに参加することにする。システィナ礼拝堂に始まり、モナリザ、真珠の耳飾りの少女、ひまわり、大睡蓮、ゲルニカ、落穂ひろい、ヴィーナスの誕生、叫び、最後の晩餐(順不同)。知らぬ人がいない作品群が一堂に会しているというのは圧巻。ツアー終了後、40分ほど自由に見て回ろうということになるが、気になった絵画で止まっているととても時間が足りないということに遅まきながら気づき、とりあえず全部見るだけ見ようと歩き出すが、全鑑賞ルートは4kmほどとのことで、歩くだけでも時間いっぱい。後ろ髪を引かれながらもなんとか踏破したが、満足いくまで見ていると1日あっても足りない。機会があればまた来たい。

大塚国際美術館 外観

大塚国際美術館 システィナ礼拝堂天井画

大塚国際美術館 館内

大塚国際美術館 最後の晩餐

大塚国際美術館 大睡蓮

大塚国際美術館 真珠の耳飾りの少女

大塚国際美術館を出るとあとは帰るだけ。高速を走り、旅は終了。

今回も盛り沢山だった。楽しい旅ではあったが、今回の旅では一部レクに参加できなかったメンバーがいたので、体力面も考慮し、次回はどうするかを考えないといけない。恒例行事の山行については、個人的には普段行けない遠くの山にも登れて嬉しいが、外さざるをえないのかもなあ。ただ、山を外すと、今でさえ四苦八苦している身体を使うレクの幅がさらに狭まるのが難しい。まあ1年かけて考えるか。

トレッキング(荒島岳)

どう旅2014の掉尾を飾ったのは北陸の名峰荒島岳の登山。

勝原スキー場跡の駐車場に車を停め、タクシーに乗ってみずごうの登山口へ。悪天の予報もあったけど、昼まではなんとか持ちそうな状況。とはいえなるべく早めに下山したいところ。

最初はゆるやかな林道・山道。特に厳しい道ではないが、Iが早くも音を上げる。とても登頂はムリだということで、Aと俺は先行し、登頂を目指す。Iはゆっくりとシャクナゲ平まで進み、下山してきた俺達と合流し下山するという計画にし、分かれる。

みずごう~小荒島岳 - 荒島岳

しばらく進むと木々は美しいブナ林へ。小荒島岳への分岐が出たので立ち寄る。

小荒島岳から眺める荒島岳

ガスっていて遠くの景色は見えなかったが、荒島岳の姿ははっきりと見える。堂々たる姿。

小荒島岳からシャクナゲ平まではほぼ平坦な尾根歩き。軽快に進み、シャクナゲ平で一息つき、荒島岳を目指す。ここからは急登。死者も出ているので注意というような看板も。

もちが壁 - 荒島岳

そしてほどなく現れたのが荒島岳最大の難所を言われるもちが壁。垂直に近いが、鎖や足場もあり、慎重に進めばさほど危険はない。何百mも転落するかも……というところはなかったので、個人的には恐怖はまったく感じなかった。とはいえ、岩場なので、滑落して頭でも打てば命にかかわる可能性は十分にあるので注意を怠ることはできない。

荒島岳山頂

その後も何か所かの急登を登りつめて山頂へ。一面のガスで展望はひらけなかった。残念。

しばし山頂を楽しんだ後、また急坂を注意しながら下り、シャクナゲ平へ。Iも到着しており、昼食を摂って勝原方面への下山を開始。

勝原コース - 荒島岳

こちらは中出コース(みずごうからのコース)よりは急坂だが、ブナ林が立派で目を楽しませてくれる。

進んでいくと、Iの疲労がひどくなってくる。少し進んでは休む、の繰り返しだが、次第に休む時間が長くなる。そんな中、強い雨が降ってきて、雷も鳴り出す。ところがIがレインパンツを持っていない。そこで、Iに俺のレインパンツを貸し、Aと俺が先に下山。駐車場でIのレインパンツを俺が借り迎えに行くことにした。

そこからしばらく降りると、スキー場跡に入ったんだけど、足元がガレており歩きにくい。おまけにおりからの雨で濡れており、スリップにも注意が必要。

とにもかくにも駐車場まで降り、念のための長期戦に備え、ペットボトルを補給後登って行くと、意外なほど近くまでIが降りてきていた。雨に濡れて涼しくなり体調が戻ったとのこと。いずれにせよよかった。最悪かつがなきゃならないかとも思ってたぐらいだったので。

そのまま無事下山。今回の山行は2人ともなかなかキツかった模様。俺はといえば、コースタイムを超えるようなゆっくりとしたペイスだったこともあり、非常に楽だった。

荒島岳はさすがの名峰だった。景色が見えなかったのは残念だけど。また、ピストンするなら勝原コースがヴァリエイションに富んでいて楽しいと思われる。

P.S.
勝原の駐車場で、百名山制覇を目指しているという男性に出会った。早朝から白山に登り、荒島岳に移動してきたとのこと。駐車場にテントを張り、翌早朝登るとのこと。なるほど、そういうやり方もあるんだな。

小旅行(鳥取~島根~岡山~香川)

父が数十年ぶりに祖父(死去)の墓参りに鳥取に行きたいとのことで、中国・四国を2泊3日で回ってきた。

家族の要望として

  • 出雲大社に行きたい(父)
  • 大原美術館に行きたい(母)
があり、俺にとってはなんだかどこかで聞いたことのあるルートにはなったが。


1日目


早朝に出発し、まずは鳥取で墓参り。本家は酒屋で開店休業状態ながら今も営業中。伯従父も伯従母も気取らない実によい人で気持よく迎えてくれた。昔の話もいろいろと聞け、父も喜び、大変有意義だった。

鳥取を出発し、出雲へ。出雲大社は平成の大遷宮が終わっている。前回訪問した際は、まさに造営の途中で、拝殿も本殿も見ることができなかったので、楽しみにしていたが……想像以上に立派。これは再訪してよかった。

出雲大社

夕食は米子の「稲田屋」。料理の味もなかなかでなにより量が多い。日本酒も美味しかったとのこと。

米子の「ホテルアクシス」に宿泊し、この日は終わり。


2日目


一路倉敷の大原美術館へ。名品の数々と再開できたのは嬉しかったんだけど、俺が1番見たかった佐伯祐三の作品(2点収蔵のうち、1点のみ展示。そっちもいいんだけど、俺はもう1点が好きなんだよ)が倉庫に。替わりにオオハラコンテンポラリーとかいう日本の現代美術の展示があったんだが……やめよう。感想を書くとどんな言葉が出るか判らない。

少々残念な気持ちも持ちつつ、昼食は倉敷の「名代とんかつかっぱ」で。昔ながらのトンカツのイメージ。その後、倉敷の街を散策。母は買い物に勤しむ。

瀬戸大橋を渡り、四国へ。夕食を香川の「海寶」で。活イカが美味ぇ!

宿泊は「ダイワロイネットホテル高松」。少々値が張ったが(もちろんいつもに比して、だけど)、その分設備が豪華。受付の女性も洗練。


3日目


朝食を「手打十段うどんバカ一代」で。朝からそれなりの人だけど、うどんなので回転は早い。俺は冷かけに天ぷらをチョイス。うどんのコシはすごい! けど、俺にとっては、だしがイリコ効きすぎに感じた。ちなみに温かいだしだとそんな感じはしなかったそうだ。まあまあかな。

淡路島を経て帰宅。