『サクラカグラ 1』久弥直樹(講談社)読了

久弥さんの初小説。

はっきりと『ONE』『Kanon』の香りを感じるが、同じぐらい強くそれらとは違うスパイスを感じさせながら物語は進む。

これまでの各作品に見られたようなユーモアはほぼ脱臭され、深々としたある種絵画のような美しさだけが残る(夜の学校で舞と遭った時のような)。

そして散りばめられた謎からちょっとした叙述トリックが明かされると、最後にまた謎が降ってきて1巻は終幕。

この次にはどんな世界を見せてくれるのか楽しみでならない。

『彼女がフラグをおられたら 世界の真理など、私一人で充分だ』竹井10日(講談社)読了

一言でいうと、『リング』『らせん』と来て『ループ』! というのが本書。個人的には嫌いじゃない。というか好き。

そして驚くべきはここから2部開始でさらにパワーアップするとのあとがき。イロモノ扱いしてたけど、いやー、正直楽しみ。

『はたらく魔王さま! 11』和ヶ原聡司(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス)読了

鈴乃に続き、エミリアも自分を見つめなおし、揺れ動いていた心が固まりつつある。

そうなると、魔王がヘタれているところが目立ってくるわけで。このままでは優柔不断なハーレムものの主人公のようなキャラになってしまうが、さりとて彼まで心を固めると、一気にクライマックス、という印象。今後の展開が気になる。

『彼女がフラグをおられたら 1~8』竹井10日(講談社)読了

アニメを見た友人からちょっと変わった設定だと聞いて読んでみた。

基本的にはダダ甘やかされる主人公の様子と、独特の地の文を楽しむまったり系ラノベかとおもいきや、無駄に壮大で中二的な設定が紛れ込んできて戸惑う。

ただこの作品に関しては、今のところそれぞれがまったく交じり合うことなく並立していてそんなに違和感を感じない。

まあ個人的にはダダ甘と地の文を楽しみたい。

『コップクラフト 1~4』賀東招二(小学館)読了

1巻の本格的ファンタジィハードボイルドテイストはなかなかよかったんだけど、巻を追うにつれ、ヒロインティラナのキャラが軟化し、いまどきのラノベに寄って行ってガッカリ(4巻は顕著)。

海外ドラマのノベライズという体裁をとっており、ヴァラエティに富んだ作品にってことなんだろうけど、ティラナの変貌を見るに完全にシリアスな世界観というのはもう期待できないだろう。

とはいえシリアスなエピソードは可能だろうし、そのあたりで期待してみる。

『ノーゲーム・ノーライフ 6 ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです』榎宮祐(KADOKAWA / メディアファクトリー)読了

第0話とでも云うべき外伝的作品。が、ある意味本編より重要な話が綴られている。

内容としては相変わらず荒削りなんだけど、展開の迫力はこれまで以上。

やはり「おもしろい」といっていいんだろう。

『『雪風ハ沈マズ』―強運駆逐艦栄光の生涯』豊田穣(光人社)読了

戦闘艦として、まさしく大日本帝国海軍随一の幸運艦である雪風。

大戦初期から主要な海戦に参加しながら、ほとんど被弾すらせずに終戦まで生き残るという奇跡(もちろん乗組員のたゆまぬ努力もあった)を成し遂げたその戦歴には驚嘆しかない。

あまつさえ、賠償艦として中華民国に引き渡され「丹陽」としても活躍したというから、伝説を超えて神話の域に入っているとすら言える。

それが「しれぇ」なんだから、やっぱり『艦これ』はやめられない。