『織田信奈の野望 3~6』春日みかげ(ソフトバンククリエイティブ)読了

3巻から始まった金ヶ崎の戦いの緊迫感はなかなかのものだった(まあどんな信長関連創作においても盛り上がるところだから、これでダメならアカンという話もある)。相変わらず「戦場においての人死に」に向きあおうとしない態度には腹が立つが。

また、本作の鍵となるのではないかと考えていた史実とのズレも、どうしたいのか、どうさせたいのかよく判らない。とにもかくにもポイントは本能寺なのでどう収斂(そして拡散?)させるのかは見もの。

最後に本願寺が本猫寺となっていることに違和感。浄土真宗への配慮? 個人的には萎えた。

『這いよれ!ニャル子さん 8~9』逢空万太(ソフトバンククリエイティブ)読了

8巻は平常運転。

9巻はタイムテーマ的な手法で伏線の回収(というんだろうか……)を図ったが、そもそもなんでもありな作品のため、感動もへったくれもない。

結局ハンパなストーリィ性をもたせた9巻が逆におもしろさを減じることが判ったので、これからも全編ネタで埋め尽くすいつものパターンでいいんじゃなかろうか。

『氷菓』米澤穂信(角川書店)読了

アニメの1話を鑑賞後、いったいどういう展開になっていくのかよく判らなかったので原作を読んでみた。

まず感じたのは主人公に対する不快感。『涼宮ハルヒ』シリーズのキョンにも似ているが、斜に構えている割には流されていく主体性のなさ。物語の原動力とならない主人公に食傷気味の今日この頃だけど、特にこの手の輩にはウンザリ。まあでも後半には慣れた。

ストーリィについては、アニメの1話にあたる部分は導入で、その後中核となる話があった。ほろ苦青春小説という体で、出来はまずまず。ただ、これを「ミステリ」とラベリングするのは勘弁願いたい。

そもそもアニメのために読んだ本作なので、アニメについても書いておくと、とにかく映像の質が非常に高い。京アニの面目躍如。しかしなんでよりによってこれをアニメ化したんだという疑問はあったが、『けいおん!』にせよ『日常』にせよ、京アニって新しいジャンルに挑戦してたんだよな。そう考えると判らなくもない。