日常系ドタバタに魔王と勇者という要素を放り込んだといった作り。それなりにこなれてて気持ちよく読めるようにはなっていた。
が、異世界で文字通り血で血を洗う戦いを繰り広げていた魔王と勇者の現代社会での溶け込みっぷりはコミカルではあるもののご都合主義的な印象は拭えなくてどうにも違和感が残る。
なぜ、世界を征服しようと人間を殺しまくっていた魔王が、現代社会ではこんなに丸くなっているのか。「あんまり人間のこと知らなかったし」とか「人間と魔族ってそういうもんだろ」とかってのはあまりに軽すぎる。
世界移動の際に、その精神になんらかの変化があったとか、勇者と出会うまでに経験してきた人間界での出来事が影響を与えたとかいろいろ説明をつけられなくはないだろうけど、異世界での戦いの表現で「血臭」とか書いといてそれなねーよなーと冷める。
東京がめちゃくちゃになるほど戦っても死者ゼロとかなんかヌルすぎて……。今後、コミカルに徹するんならいいんだけど、これでシリアス持って来られるとなあとは思うな。
ま、いちおう続けて読む。